ある乗務員 其の①「ふるさとタクシーの鉄人」

先日、当社のあるタクシー乗務員と話をする機会があり、こんな話を聞きました。
「自分は、お客様から頂いたチップを全部貯金してるんですよ!」
・・・な、なんと!正直いってびっくりしました!!!
聞くところによると、その額は十数万円というではないか!
彼が当社で乗務するようになっておよそ2年。その間、1円も使わずにコツコツと貯めたお金である。しかも、貯金通帳を作って全額その口座に入金しているという。
さらに関心する点は、その間一度も遅刻・欠勤がないということ。2年間皆勤なのである。
タクシー車両は密室の空間である。ご乗車されるお客様も10人十色で、健康でご機嫌な方もいれば、風邪を召されて不機嫌なお客様もおります。 はっきり言って、どこのどのタクシーに乗っても大気中は決してキレイとは言えない。
当社の車両は、車内に「光触媒」という加工を施しており、常に殺菌・消臭されております。とはいえ、そのような環境の中で、肉体的・精神的体調を整え休むことなく出勤しているということは奇跡に近く、まさに「ふるさとタクシーの鉄人」であるのではないか?
彼は、こんな事も言っている。「休まず出勤するのは、ご利用してくださるお客様と自分のため。」
ご利用してくださるお客様があって、はじめて自分の生活が成り立つということを彼は知ってるのだ。実は、それを裏づける事実がある。
当社では、販促品として、会社のロゴマークの入ったポケットティシュを用意している。これは、営業担当の者が営業先で使用するための物であり、本来、乗務員がお客様にお配りするものではない。
しかし、一部乗務員からの要望で「有料でもいいから、自分たちにもポケットティッシュを譲ってほしい」との提案があり、乗務員に有料で提供している(高額で売っているので、ご乗車の際は、あまりたくさんよこせ!と要求しないようご協力願います)。
彼は、身銭を切ってこのポケットティッシュを常時用意しているのだ。本人曰く「いつもご利用されているお客様のために、せめてもと思い用意している」という。お客様に対しての感謝の気持ち、それがこのような行動に走らせているのだ。
目的用途はそれぞれ違うにしても、当社の乗務員にはこのように、常時ポケットティッシュを備えている者が数名存在する。
実は、彼に関してもう一つこんな逸話がある。
当社に入社してちょうど2年目の日、当社の代表取締役のところへ出向きこんなことを話したという。「おかげさまで、こちらにお世話になってから、今日でまる2年になります。これからもよろしくお願いします。」と・・・。
この世の中にどれだけの労働者がいるだろう。そして、お客様と会社の両方に心から感謝しながら働いている人が何人いるだろう。
彼の奥さんは、彼が当社に勤めたことを大変喜んでいるそうだ。決して、当社が優れているのではない。彼の仕事に対する考え方や取り組み方が優れているのであり、結果それが報酬となって表れているからである。
その事を知れば、奥さんが喜ばれるのも当然の結果なのだろう。
当社、代表取締役をはじめ我々も彼が当社に勤務している事を喜び、同時に誇りに思っている。 これは決して彼一人だけのことではなく、ほとんど全ての従業員にいえることなのだ。
まだまだ発展途上のタクシー会社ではありますが、これからもこのようなふるさとタクシー乗務員を、皆様よろしくお願い致します。
~「どんな人間でも、何かの点で、わたしよりもすぐれている・・・わたしの学ぶべきものを持っているという点で。」エマーソン~

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